ローズマリーは若返りの水であるハンガリーウォーターに使われたという逸話のあるハーブです。
抗酸化作用が強く肉の保存剤として使われたり、香り付けに料理に用いられたりします。入浴剤にすると血行促進効果があり、オイルでは関節炎や神経痛などに効果があるとされています。
ハーブティー、オイル、料理、ポプリ、入浴剤、リンスなどさまざまな用途があり、1年中収穫できて使い勝手の良いハーブです。
ローズマリーを育てるのに必要なもの一覧
ローズマリーの栽培は気軽に始められます。
ローズマリーを育てるのに必要なもの一覧です。
・土
・ジョウロ(ペットボトルなどで代用可能)
・鉢やプランター(地植えの場合はなし)
・肥料(なくても育つ)
土は市販のハーブ用や草花用の培養土がいいです。
ポイントは水はけが良い土を選ぶことです。
酸性で湿り気のある土を嫌うので、赤玉土、パーライト、バーミキュライト、軽石といった水はけの良い土を混ぜるのもいいですね。
肥料は基本的になくても育ちますが、植え替えのタイミングで腐葉土や堆肥を与えると通気性や排水性、肥料を保つ力が高まります。秋に化成肥料や草木灰を与えると花つきが良くなったり耐寒性が上がったりします。
ローズマリーを育てるポイント5つ
ローズマリーを育てる上で知っておきたいポイントを5つにまとめました。
日当たりと風通しの良い場所で育てる
日当たりがよく、水はけと風通しの良い場所で育てます。
湿り気より乾燥している方を好むので、日陰や湿り気のある場所を避けます。
冬は寒さ対策として軒下に移動します。
水やりはたっぷりあげるが乾燥大事
土の表面が乾いてから2,3日経った頃にたっぷりと与えます。
鉢やプランターの底から水が流れ出るくらいたっぷりあげて大丈夫です!
ローズマリーは乾燥気味の土を好むので、毎日水やりすると根腐れしてしまうので注意しましょう。
こまめに剪定して風通しを良くする
ローズマリーは風通しの良い環境が大事です。
こまめに剪定することで、風通しを良くしてあげます。特に湿気の多い梅雨の前はしっかり剪定します。
枝分かれしすぎている時は葉の距離が近く蒸れの原因になるので、枝が少なくなるように剪定します。
注意する病気・害虫
ローズマリーが注意する病気はうどんこ病です。
うどんこ病とはカビの一種で、葉の表面が白くなってしまい光合成ができなくなってしまう病気です。
葉の剪定をこまめに行い、通気性を良くすることで対策できます。
ローズマリーが注意する害虫
・カイガラムシ
・アブラムシ
・ヨコバイ
・ベニフキメイガ
カミキリムシの幼虫は4〜10月に発生し、地植えしているローズマリーの根元に穴を開けて入ります。酢や草木灰を根元に撒いたり、根元から50cmほどの高さまでを防虫ネットで覆うか樹脂フィルムを塗ったりして対策します。
カイガラムシの幼虫は6~9月に発生し、地植えしているローズマリーについて樹液を吸って枯らしてしまいます。白くてベタベタした排泄物がないかチェックします。牛乳や木酢液で取り除きます。
アブラムシは春から夏に発生します。対策としてはこまめに剪定したり、お酢を撒いたり、防虫ネットで覆ったりします。肥料や水をあげすぎないのもポイントです。
ヨコバイは4〜11月に発生する数ミリ程度の虫です。成虫になって産卵するため見つけたら早めに取り除きます。
ベニフキメイガは夏に発生する毛虫の一種です。毒はないので見つけたら取り除きます。蜘蛛の巣のような糸を張っていたり、葉の一部が茶色に変色したり丸まっていると、ベニフキメイガがいることがあります。
1〜2年で植え替えする
ローズマリーは鉢植えの場合、根詰まりを防ぐために1〜2年で植え替えをします。
水はけが悪くなってきたらタイミングです。
夏や梅雨は負担が大きいため、春か秋に行います。
ローズマリーは挿し木が向いている
ローズマリーで挿し木をおすすめする理由が2つあります。
・ローズマリーの種子は生長が遅い
・ローズマリーは数年経つと木質化する
ローズマリーの種子は生長が遅いため、挿し木で繁殖する方が向いています。
また数年経つと枝が木のようになって新しい枝が生えてこなくなってしまうので、挿し木をして新しい株を増やしておくのがおすすめです。
挿し木のやり方
挿し木は一般的には梅雨〜秋頃に行うのが適しているといわれますが、年中行うことができます。
①7〜8cmの枝先を切り取る
②切り取った枝先の葉を1/2ほど残して、あとは取り除く
③水を入れた容器に入れ、1時間ほど水を吸わせる
④挿し木用土に挿し、土を被せたっぷり水を与える
⑤数日おきに水やりをする
数日後に新しい芽が出ていれば挿し木完了です。
挿し木の注意点
・刃物は清潔にする
切り口から雑菌が入りやすいため、清潔にしておきます。
・切り口を斜めにする
水や栄養を吸収しやすくするために斜めに切り取ります。
・新しい枝で柔らかすぎないものを選ぶ
挿し木に使うのは古い枝ではなく、なるべく新しい枝にして根を張りやすくします。茎がしっかり硬いものを選びます。
・肥料を与えない
挿し木をしてから発根するまでに1ヶ月程かかります。
発根するまでは切り口から雑菌が入りやすいため、肥料を与えないようにします。
ローズマリーのおすすめの使い方
料理に使うのが簡単でおすすめです。
じゃがいもや人参など野菜と一緒に焼くと香りが良くて美味しいです。
入浴剤としてお風呂に入れると血行促進効果があります。
チンキにすると幅広い活用ができます。
他にも化粧水や抗菌スプレーに活用できます。
用途の多いハーブなので、たくさん育てても持て余すことなく何かしらに使える便利なハーブです。
こまめに剪定し、日当たりが良く水はけと通気性の良いところで育てましょう。
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